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2018年7月18日更新
2018年6月30日(土)に、グローバル女性リーダー育成研究機構 グローバルリーダーシップ研究所(IGL)・ジェンダー研究所(IGS)が主催する国際シンポジウム「女性政治リーダーはいかにして『育つ』か?」が開催され、約500名が参加しました。はじめに室伏きみ子学長より開会挨拶、猪崎弥生理事・副学長・グローバル女性リーダー育成研究機構長より本シンポジウムの趣旨説明がありました。第1部は、野田聖子氏(総務大臣、女性活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣、衆議院議員)、陳 善美(チン・ソンミ)氏(韓国国会議員、弁護士)による基調講演、第2部はパネルディスカッションで、円より子氏(元参議院議員、女性のための政治スクール 校長)、ヨハンナ・ウッカマン氏(独・社会民主党常任理事、元党青年局全国代表)と陳善美(チン・ソンミ)氏が登壇しました。フロアとの質疑応答の後、小林誠グローバルリーダーシップ研究所長から閉会の挨拶がありました。パネルディスカッションの司会は本学ジェンダー研究所申琪榮(シン・キヨン)准教授、総合司会は本学グローバルリーダーシップ研究所大木直子特任講師が務めました。
野田大臣は、様々な分野における男女共同参画に関する日本のデータの紹介とともに、ご自身の政治家としての経歴や女性活躍・男女共同参画担当大臣に就任した経緯や理由、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律制定と女性の政治参加促進への期待などについてお話しくださいました。陳議員からは、政治家を志したきっかけ・転機や、比例代表制選挙(1期目)から小選挙区制選挙(2期目)への挑戦の様子、韓国のクオータ制度*1の概要などの説明とあわせて、女性議員増加のための改革についての提言をいただきました。第2部のパネルディスカッションでは、まず、円氏、ウッカマン氏からご自身の政治活動や女性政治リーダーを育てるための実践、女性政治家として直面してきた数々の経験についての発表がありました。また、アメリカ ハーヴァード大学ケネディスクール「女性と公共政策プログラム」事務局長であるヴィクトリア・バドソン氏からいただいた大学における女性のリーダーシップ養成プログラムについてのビデオメッセージを上映し、その後、司会の申准教授を交えて、4人によるパネルディスカッションを行ないました。政治活動に携わるようになった経緯や政治家としてのやりがい、女性の政治参加促進のための制度や取組、若い世代に政治に参加してもらうための実践例などについて活発な議論を展開してくださいました。質疑応答では、多くの参加者から質問が寄せられ、さらに議論を掘り下げることができ、大変充実したシンポジウムとなりました。
文責:お茶の水女子大学グローバルリーダーシップ研究所 大木直子特任講師
*1 割当制(quota):一定数を女性に割り当てること。