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2019年3月7日更新
3月4日(月曜日)、お茶の水女子大学賞各賞(湯浅年子賞、黒田チカ賞、小泉郁子賞、保井コノ賞、辻村みちよ賞)の授与式を行いました。湯浅年子賞(以下湯浅賞)は、優れた原子核の実験的研究を行い国際的に活躍した女性自然科学者湯浅年子博士を称え、また黒田チカ賞(以下黒田賞)は天然色素の構造について長年にわたって優れた研究を行い女性化学者として活躍した黒田チカ博士を称えて自然科学関係の女性研究者に対する顕彰のために化学科の前田候子元教授からのご寄附を基に設立されたものです。第6回湯浅賞(銀賞)は洪江美氏(パリ大学南校 線形加速器研究所CNRS主任研究員)の「B中間子崩壊過程の理論的研究および新物理探索への貢献」、第4回黒田賞は甲畑宏子氏(東京医科歯科大学統合研究機構研究基盤クラスター生命倫理研究センター助教)の「若年女性における遺伝学的リスクに関連する影響と社会的要因の探索及びリスクコミュニケーション手法の確立」及び松村実生氏(愛知学院大学薬学部薬化学講座講師)の「16族典型元素化合物の創成と反応開発に関する研究」に対してそれぞれ贈られました。また平成28年度より、本学卒業後アメリカに留学し『男女共学論』を著すなどの社会的活動を通じて女性の権利向上を広く訴えるとともに日中教育文化交流に尽力し戦後は桜美林学園の創設発展に貢献した小泉郁子氏、日本の生物科学の黎明期から革新的な研究を展開するとともに本学及びその前身校において数多くの女子学生を育て日本初の女性理学博士となった保井コノ氏、本学卒業後数多くの女子学生を育て茶の成分について長年にわたって優れた研究を行い日本初の女性農学博士として活躍した辻村みちよ氏の功績を称えるため、それぞれ小泉郁子賞(以下小泉賞)、保井コノ賞(以下保井賞)、辻村みちよ賞(以下辻村賞)を創設し、この日に授与式を行いました。
第3回小泉賞は中西 祐子 氏(武蔵大学社会学部教授)の「「ジェンダーと教育」に関する社会学的研究」に対して、第3回保井賞は沓掛 磨也子 氏(産業技術総合研究所主任研究員)の「アブラムシにおける社会性の分子基盤と進化に関する研究」及び南後 恵理子 氏(理化学研究所放射光科学研究センターXFEL研究開発部門研究員)の「X線自由電子レーザーによるタンパク質の動的構造と機能発現機構の解析」に対し、第3回辻村みちよ賞は牧野カツコ氏(本学名誉教授)の「子どもと家族生活に関する家庭科教育学および家族関係学の研究」に対し、それぞれ授与されました。
授与式では各賞のゆかりの方々列席のもと室伏学長から賞状と副賞のメダル・盾が授与され、お祝いの言葉がかけられました。本学は今後もこれまでに築かれた歴史と伝統を基盤として、広い視野と豊かな感性をもって未来を担う女性たちの育成に取り組んで参ります。